日韓併合100周年・朝鮮戦争60周年企画
今年は日韓併合100周年、そして朝鮮戦争開戦から60周年。
そんなわけだからか、映画やドラマにもそのへんを取り上げた作品を見かける。
日韓併合のあたりは、まあ、あんまりうれしくないテーマだからか、そんなにたくさんは見かけないけど、今、KBSで「自由人 李会栄」という4回だか5回の100周年特別企画ドラマをやってるらしい。まだ見てないけど日帝支配下のアナーキストの抗日活動家が主人公だという。Wikipediaによれば、彼は実在の人物で、大杉栄などからの影響もあって無政府共産主義を称していた。
ちなみに、911の後、米国を中心に「テロは悪」という図式が作られた時、韓国ではちょっとした騒動になったらしい。何しろ日帝支配下での独立運動は、テロリズムを主な戦術としていたので、韓国人の中にはテロリズムは抵抗のための正当な戦術だと考えてる人は結構いる。テロは絶対悪だ、なんてことになると、安重根をはじめ抗日活動家の多くが国際犯罪者になってしまうじゃないかというわけだ。実際、米国の言う「テロ」というやつの定義もいい加減なものではあるのだが。
日帝支配下でのアナキスト/テロリストをテーマにした韓国映画はこれまでにもいろいろあったけど、あまり「これ」といったものはない。「李会栄」にしてもあまり期待はしてないけど、見たいドラマではある。
朝鮮戦争がらみでは、これは米国の老斤里での民間人虐殺事件を描いた「小さな池」というのがちょっと面白かった。これは映画として面白いかどうかという前に、米軍の民間人を人とも思わぬ虐殺という犯罪行為を描いているあたりの興味が先に立つ。
最近公開された映画では「砲火の中へ」という、これも朝鮮戦争で実際にあった学徒兵(高校生)の戦闘を描いた映画がある。
北の南進を遅らせろという命令を受けて、あどけなさが残る高校生がすさまじい砲火の中で命がけで抵抗する。もう、これだけで悲劇なんだけど、この手の映画では「祖国のために勇敢に戦った学徒兵」という基調になるのはどうしようもない。だけどそのへんはあまり強調せず、わけもわからず戦争に巻き込まれていったみずみずしい高校生たちの心の動きを追ってる。
ドラマでは、KBSとMBCが6月から20回シリーズで朝鮮戦争を題材にしたドラマを放映した。KBSは「戦友」、MBCは「ロード・ナンバーワン」というシリーズで、KBSの方は戦争そのものの戦闘ドラマ、MBCの方は戦争を背景にしたメロドラマ。
昔の韓国映画なら、朝鮮戦争というと人民軍は非道な鬼のような軍隊として描かれていた、というか、そう描かなきゃいけなかったわけなんだが、今の時代はそんな露骨な反共仕立ての設定は通じない。
「戦友」の中で「憎いから戦うんじゃなくて、戦うから憎くなるんだ」といった台詞があったけど、この台詞がこのドラマの朝鮮戦争観をよく表してるような気がする。登場人物の中に、戦争が怖くてたまらず、戦闘が始まるとがたがた震えながらじっと隠れてるというキャラクターがあって、これがなかなかよかった。
「ロード・ナンバーワン」は、ソ・ジソブ、キム・ハヌル、ユン・ゲサンという、恋愛もののようなキャストで、まあ実際、1人の美女をめぐる2人のいい男、というありがちな韓国ドラマのストーリーの背景を戦争にしたという感じで、戦闘シーンも特に特徴もなく、ガンガン早送りして見るタイプだなあ。
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