NGOに「国益」を押し付ける韓国

6月19日2010年

6月11日、韓国の代表的なNGOの参与連帯は、国連安全保障理事会に哨戒艦関連の韓国政府による調査結果に対する疑惑を提起した。
すると韓国政府とマスコミは大騒ぎを始めた。「国益に反する」、「利敵行為だ」というのである。

韓国政府・マスコミの参与連帯バッシングは、まさに魔女狩りのような様相を呈している。連日、右翼が事務所前に押しかけて糾弾デモをし、マスコミはバッシング記事を並べ立て、政府は公然とNGOを批判して法的に処罰する方策を検討し始めた。
特にマスコミのバッシングは常軌を逸している。韓国の新聞は保守一色なんだけど、朝鮮・中央・東亜なんかは参与連帯の書簡について、その内容はともかく「不道徳なNGO」「低レベル」と紙面で罵倒し、どういう関係があるのかわからないが彼らのトラウマであるキャンドル・デモを参与連帯が支持したことを持ち出して「国を揺るがす」とか「市民を扇動している」とか、もう、あることないこと言いたい放題。冷静に読めば、どっちが「不道徳」で「低レベル」なのかは誰にでもわかる。

哨戒艦沈没に関する調査結果とそこから導かれた「北朝鮮の犯行」という結論については、それを支持する人も、しない人もいるだろう。ただ調査団の調査結果は、韓国や日米政府が言うほど、北朝鮮の犯行を完全に立証できる内容ではなく、説明不十分な点が残っているのは事実。そして、そこから導かれる「犯人」についても韓国内には少なからぬ異論があるのもまた事実。

そもそもNGO、非政府組織は、どこの政府に従属するものでもなく、どの政府の立場を代弁するものでもない。政府に対して言うべきことがあればしっかり指摘するのがNGOというもの。

参与連帯の国連宛書簡の内容は、調査結果についてこれまでに提起された各種の問題と、「天安事件に対する韓国政府の対応は、深刻な政治・外交的紛争を引き起こしかねない」ので、国連に公正かつ合理的な判断を求めるものだった。
国連安保理の委員が参与連帯が言及した疑問点を信じようが信じまいが、とにかくそういう疑惑があることを指摘した。そして慎重な対応を要請した。
そして安保理は、これに対してNGOの資料を正式な資料として採用したことはないので、これを安保理の議論で取り上げないことにしたという。
どこに問題があるんだろう?

戦争をやるんだったら国論が分裂していちゃ敵に勝てない。
だけど、国論が分裂しているのに戦争を始めようとするのは愚かな政府だ。

NGOの行為をどうこう批判する前に、まず調査団の結論の疑問点を払拭する努力を尽くさなきゃいけない。
そして、その結果、犯人の正体がはっきりすれば、どう対応するのかについて市民の声を聞きながら、合理的な対応策をたてなきゃいけない。
先に結果だけがあって、それを口実に政府がやりたい放題やるというのであれば、NGOがそれを批判するのは当然だと思う。

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