アクティビストの「原則」

10月15日2009年

ソウル竜山のビルをスクワットしている芸術家・大工・社会活動家・カフェ社長を兼任するドヨン氏がしばらく東京に滞在していた。雑談をしている時、彼らの「原則」の話になった。

ドヨンたちがやっている「レア」には3つの「原則」があって、「コーヒーに料金を要求しない」、「電気を使わない」、もうひとつは忘れたけど、自分の手で焙煎するとかそんなんだったと思う。とにかくいくら金がなくても料金は取らない、飲んだ人が自発的に払うなら払う、払わないなら払わない。いくら面倒でも電動ミルやモーターのついたロースター、コーヒーメーカーを使わないという。
料金はともかく、コーヒーなどというブルジョワの飲み物を飲むために電気を使わないことにどの程度の意味があるのかはわからないけど、まあしかし、「原則」というのが面白いと思った。

社会活動家、アクティビストにとって「原則」はとても大事なものだ。国にとっての憲法のようなもので、原則を持たない社会運動は、いずれ空中分解する。今の日本の社会運動の中に、どれだけ原則があるだろう。
そうした原則を共有するためには、長い議論と試行錯誤が必要になるのだが、そうして十分な合意の下で共有される原則は、運動が何かにぶつかったとき、苦しいとき、強い支えになる。
逆に、こうした原則が現実の条件とミスマッチを起こして困難に陥ることもある。それでも、本当にその原則が十分な議論の末に共有されているのなら、ミスマッチに耐えなければならない。そこで安易に原則を放棄したりブレるようなら、その運動はそこでおしまいだ。

こうした原則は、団体にとっても、活動家個人にも必要だと思う。アイデンティティと言えるかもしれない。
そして、こうした原則を持っていさえすれば、それがブルジョアのコーヒーであったとしても、社会運動になってしまうのである。

ちょっと前、社会運動ってナニ?活動家ってナニ?みたいな話がMediRの中でもあったのだけれど、要はこうした「原則」を持っているかどうか、「原則」に従って活動するかどうか、ではないかと思うのだよ。

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