外国人犯罪追放運動だって?

4月13日2009年

「犯罪外国人・犯罪助長メディアを許さない国民大行進」というのがあったらしく、「面白いよ」と言うのでYouTubeの映像を見た。
実はぼくは、たまにこういうのを見るのが好きなのである。産経新聞の社説やコラムなんかも時々読んだりするし、右翼の街頭演説なんかも聞いみたり。
左翼っぽい言辞はぼくの身の回りにいつも飛び交っているので、たまにこういう正反対の立場に触れるのは、ある種の新鮮さを感じたりもする。
また、いろんな問題について、考え直すきっかけになったりもする。
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この「国民大行進」の映像や演説は、レトリックが面白かった。
「メディアが報じない」とか「われわれは外国人排斥でも差別でもない」とか「法治国家」だとか。
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彼らが言う「マスメディアの偏向」については、それなりに同意もするのだけれど、どうして彼ら排外主義者の主張が報じられないのか、ってことだ。
そりゃ、彼らの主張が破綻してるから。
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たとえば入管法に違反するから犯罪で、だから条文の通りに追放しろ、と言う。
しかし同じ入管法には特別在留許可という条文がある。
条文の通りに追放しろ、で済むのだったら特別在留許可はいらない。で、彼らは特別在留許可が気に入らないというのだが、法律でそうなってるのだからしょうがない。
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偽造ドキュメントでの滞在は不法だという主張はその通り。
しかし、そこで生活していればそれなりの権利を主張できるようになる。彼らは不法滞在の外国人が権利を主張するのが気に入らないようだけど、権利ってのは誰かがくれるものでもなければ、自動的に発生するものでもない。権利は主張するものなんだから。
不法滞在の家族が滞在する権利を求めることにまったく矛盾はないし、法律の条文を盾に権利の主張を圧殺することはできない。
そして、人間の歴史ってのは、法律で認められていない権利をひとつずつ獲得していくことで進んできた。法律の条文にかかわらず、権利は主張しなきゃいけないし、その権利の主張に対して合理的な議論をしなきゃいけない。「法律の条文に違反しているからそんな権利はない」という主張は合理的な議論ではない。
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「国民大行進」の映像には無数の日の丸が映っていた。要するにそういうことだ。世の中の調子が悪くなると、国家主義的な暴論が増えるのは日本に限らないけれど、右翼の人は「日本人」って恥を知る民族だと言ってたように思うのだが。
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外国人の滞在に関する問題は、普遍的な人権、人間の安全保障や人道の問題だ。
人道の問題というのは、「人の道」。恥を知る人なら、ぜひこの人間としてのセンスを踏み外さないでほしいと思う。「国民大行進」は、法律の条文以前に、普遍的な人権や人道が優先されるという最低限の常識を身につけないといけない。
「マスメディアの偏向」うんぬんは、その後で言うことばでしょうに。

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