なぜ「こちら」リンクが減らないのか

2月4日2009年

自己流でもWebサイトは作れる。作れてしまう。だからこれほどまでにWebが普及したわけだが。
個人の趣味なら自己流でもいいのだけれど、Webが組織の命運を決めるぐらい重要な位置を占めるようになった今、自己流Webサイトはやめたほうがいい。
「こちら」リンクだとか、強調部分を赤で表示するとか、開きっぱなしのタグだとか、マイクロソフト顧客専用サイトだとか、アクセシビリティ無視の「わかるだろ」ページだとか、FONTだのSMALLだの、ページカウンタだの...

ひとつには、Webというメディアに対する理解の不足がある。10年前ならともかく、今のWebは日進月歩。
昔のWebサイトは、個々のサイトがリンクでつながっていた。リンクさえできれば、後は勝手に作ればよかった。
今のWebサイトは、文字通りWorldwideなWebというシステムのノードのひとつなのだ。ひところ、Web 2.0なんて言葉が流行ったけれど、まあ、そういうことだ。HTTPでつながる巨大なシステムをイメージして、その中の微小な結節点のひとつが、われわれが運営するWebサイトだと思えばいい。
WWW全体がイメージできないと、結局、そのWebサイトはゴミのような点としてしか機能しない。全体の中での位置づけを明確にイメージできれば、そのノードは独自の存在感を持って機能する。

そもそもメディア、特に不特定多数を対象とするメディアってのは、どこまで目に見えない「受け手」をイメージするかが勝負の分かれ目。Webだって同じことなのだが、Webの場合、他のメディアと比べてリアクションが極度に少ない。せいぜいアクセス分析でリアクションを想像するぐらいしか「受け手」をイメージする手段がない。ところがアクセスカウンターみたいなデタラメな数字をアテにしてたりするから、ますますおかしな方向に行ってしまう。

こうした自己流がどれだけサイトに害を与えているのかが見えない。というか、見ようと思えば見える。だから企業のWebサイトなんかは、その辺、プロがきちんとやる。そうしないとWebサイトが十分その機能を発揮しないから。だけど自己流Webサイトの問題点というやつは、さまざまなデータの意味を分析できるだけの技術的な知識がないと見えない。で、自己流でWebサイトを作る人たちに、それだけの技術的な知識はない...
MediRでWeb講座をやっても、結局、自分のサイトのどこに問題があるのかわからないから、受講の動機付けもわかず、その結果、いつまでたっても自己流から抜け出せない。そしていつまでたっても「こちら」リンクは減らず、そうした自己流サイトを見た人は「こちら」をリンクにすりゃいいのかと思って「こちら」リンクを増殖させる...

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